カテゴリ: つれづれ日記
30日、去年から頼まれていた第55回大阪母親大会で「いわさきちひろの平和への願い」について講演をした。会場にぎっしり2000人もの人が集まっていて驚いた。
ぼくがちひろ美術館をつくった理由の一つは、母ちひろが亡くなる1年前に『戦火のなかの子どもたち』という絵本を一緒に作ったからだ。ぼくはまだ大学生だった。当時はベトナム戦争が激しく戦われていて、アメリカ軍の無差別爆撃が病院や学校までをも破壊していた。日本はもちろん世界中で反戦運動が広がっていた。
母がこの絵本を作ったのは、戦争は人を殺すだけでなく、親や兄弟や友人を失った子どもの心をどれほど傷つけるかを語るためだった。母は自分自身の戦争体験を重ね合わせながら、戦争によって悲しみを背負った子どもたちの心を描いた。
母は『戦火のなかの子どもたち』が完成した一年後に肝臓癌で他界した。ぼくは、絵本の素晴らしさや、母の思いを伝えるために、ちひろ美術館をつくる決意をした。ちひろ美術館の理念は「子どもの幸せと平和」を大切にすること。講演ではその思いを語った。
ケータイでもご覧いただけます。
左のQRコードを読み込んでください。うまく読み込めない場合は下のURLを直接入力してご覧ください。
Copyright© Matsumoto Takeshi. All rights reserved.