カテゴリ: つれづれ日記
「山造り承ります 島崎山林研究所」という看板のある島崎塾を訪ねた。
島崎洋路先生は長く信大の農学部の教授として山の現場に立ちながら、多くの学生に森林の大切さを語り続けてこられた。現場を知り尽くした森林学の第一人者だ。82歳になられた今も先生の塾に人が集まり、山造りの専門家が巣立ってゆく。
長野県の森林面積は105万ヘクタール。少なくとも半分は手入れをしなければならないとおっしゃる。しかし、現在の林業従事者の数は3千人に満たない。一人が作業できる範囲は100ヘクタールが限界。つまり2千人以上足りない。
これに限らず、森林の問題は山積している。先生は実態を隠さず、公開しなければならないと力説された。どこで困っているのか、何が必要なのかを県民に広く公開してこそ、解決の糸口が見つかるはずだ。
さまざまな森の問題をうかがいながら、地域の暮らしを再生するためにも森の問題はきわめて重要だと感じた。「森の問題は、最低でも20年は見続けないと動きが見えない」とおっしゃった先生の言葉が胸に刻まれる。山の問題は長野県に生きる子どもたちの将来のためにも、長期展望を持って計画を建てなければならない。
ケータイでもご覧いただけます。
左のQRコードを読み込んでください。うまく読み込めない場合は下のURLを直接入力してご覧ください。
Copyright© Matsumoto Takeshi. All rights reserved.