カテゴリ: つれづれ日記
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久しぶりにスタッフド・チキンを作った。2・5kgの鶏に詰め物をして一時間半ほどオーブンで焼く。中の詰め物は人によって、それぞれ自由に工夫することができるから楽しい。ぼくの場合、ベーコンとタマネギ、ニンジン、シイタケ、マッシュルームを炒め、前の晩からブランデーに漬けておいたレーズンやクルミ、香りのある野菜のみじん切りとハーブ、牛乳と卵、クルトンを混ぜて作る。野菜は冷蔵庫のあまり物を適当に入れるが色味も配慮する。(今回はベーコンがなかったのでサラミで代用したらこれがなかなか良かった)
大切なのは焼き方。鶏に溶かしバターを塗ったあと、ベルモットを塗る。ベルモットはカクテルの王様マティーニを作るときに使う洋酒。味見のついでにジンと氷を加えて即席マティーニを作って舐めながら作業をした。ベルモットの銘柄はノイリー・プラットがいいと思う。230度で10分ほど焼いて焦げ色をつけ、今度は白ワインをたっぷりかける。皮がパリッと焼けて香り高いのがいい。180度に温度を下げて1時間半。時々、バターを塗って焼け具合をチェック。これが楽しい。焦げるといけないので、ちょうどいいところでアルミホイルをかけた。
出来上がりは、なかなか評判がよく、シェフはたいそう気を良くしたのでした。
料理はつくづくものづくりの楽しさを味あわせてくれる。味、香り、色、形、食感いろいろ考えながら作るのは、文章や絵をかくよりずっと楽しい。なんてったって、反応がすぐ分かるのがいい。
スタッフドチキンを食べた後、テレビで南極越冬隊のシェフをやっていた人の料理を見た。これは芸術だった。とにかく、物を捨ててはいけないということで、食べ残しを次々と新しい料理に生まれ変わらせていく。マジシャンのような技術に目を見張った。
ぼくも、早速、鶏の骨から肉をそぎ落とし、骨はスープにとり、翌日からの料理に生かしたのでありました。まあ、たいした物は作れませんでしたが、骨の髄までしゃぶりつくしました。
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