カテゴリ: つれづれ日記
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明日、3月10日、絵本『ふくしまからきた子』が発売になります。
娘の松本春野とともに福島に取材に行って作った絵本です。放射線量の高い地域の小学校は学校ごと、比較的線量が低い地域へ移転を余儀なくされました。子どもたちは1時間も2時間もかけてスクールバスでそれぞれが、いま住んでいる家から通ってきます。爆発当初、大量の放射線を浴びた子どもたちは、学校に行っても校庭に出て遊ぶことができません。これ以上放射線を浴びる訳にはいかないからです。
遠くへ避難して、転校した子どもたちも、時にはいじめにあうなど、なかなか大変な状況にあるようです。
車で取材をしましたが、原発の近くへ向かうにしたがって、ひと気がなくなり、信号は消え、田畑は荒れはて、やがて検問所に突き当たります。美しい自然はそのままなのに、やりきれない思いが胸に迫ってきました。野良猫になった猫だけが動く車を見つけて近づいてくるのも、やるせないものがありました。
少しばかり取材に行ったからといって、被災した人々や子どもたちの気持ちがわかるなどとはとても言えませんが、出来る範囲で調査をし、想像をふくらませてこの絵本を作りました。この本を読んだ子どもたちが、原発の問題を考えるきっかけになってくれればと思います。
3.11を迎えるにあたって、私たちの社会のあり方をもう一度考えなおさなければと思います。便利さと豊かさだけを求めてきた大量消費社会をこのまま進めると、将来に生きる子どもたちや子孫に大きな禍根を残すように思えてなりません。できることを一歩一歩進めていこうと思います。
3月11日は松本市の松本城公園から出発するサラバ原発デモに参加します。
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